令和3年4月7日(水)〜5月26日(水)

端午の節句と刀装具





旗指物


賀茂競馬図屏風
 

<端午の節句>

 中国から伝わる古い風習で、奈良・平安時代に宮廷で行われていた行事でした。
 江戸時代、徳川幕府の泰平の世の中になると、祝日として五節句が定められ、四季の行事を楽しむようになります。武家社会では、武具や武者人形、歌舞伎や能などの主人公の人形を飾り、町人は武家にならい鍾馗様や武者絵・鯉の瀧昇りなどを描いた幅広い旗を飾りました。後に小ぶりの武具や幟旗をまとめた一つの枠に飾ることが流行していったようです。そして、今日のような外飾りの鯉幟が盛んになっていきます。

梨子地本間家紋太刀鞘 五輪透鐔と帰農図鐔

 本間家は商人ですが藩の財政再建、砂防林の植林など様々な事業の功績により名字帯刀を許され、武士の身分を頂いていました。端午の節句飾りも元服用飾鎧・旗指物・屏風など、江戸時代からの床飾りの趣を今に伝えています。



五月人形


 本展では先述した本間家に伝わる旗指物、武者人形などの五月飾りや家紋入りの拵その他刀装具を展示し、男児の健やかな成長を祈ります。皆様のご来邸を心よりお待ち申し上げます。