鍵と版木展

平成28年1月23日(土)〜2月17日
 酒田は、最上川舟運と北前船海運で栄えた湊町です。山形県内で採れた特産物、紅花、青苧、米などが大坂や江戸に運ばれ、帰りの船では瓦や瀬戸物、薬など様々な物資がもたらされました。酒田はその流通の拠点であり、沢山の商家が軒を並べる「商都」でもあったのです。
 文久年間(1861〜1864)には町絵師五十嵐雲嶺が酒田の十の景色を「松島八景」や「近江八景」のように描き、その版画が酒田土産「酒田十景」として販売されていました。当時から、観光について考えられていたのでしょう。現在、「酒田十景」の版木と版画は本間美術館で大切に保管されています。
 当邸では、今回「酒田十景」の版木3点を初展示します。今の風景と見比べながら、酒田の町を散策してみては如何でしょう。



本町通景(酒田十景)

堀端跡と本町通り

 「本町通景」の図には本間家旧本邸が描かれ、その右上には酒田の宣伝文句が記されています。当時見えるはずのない高さからの鳥瞰図として描かれ、そのダイナミックさに町絵師の想像力の豊かさが看て取れます。
 明治2年(1869)まで、本間家旧本邸の駐車場のところには堀がめぐらされ、荷物の積み降ろしが行われていました。北前船で上方から酒田湊へ運ばれた荷物は小舟に積み替えられ、河北・米沢方面へと運ばれていったのです。沢山の舟が行き来した様子を、是非想像してみてください。

 現在「酒田十景」を絵葉書として復活させました。どうぞご利用ください。
           

海向寺月

高埜濱舶

山王社雨

新井田橋

谷地田稲荷

鶴田口雪

日和山眺望

妙法寺鐘

山王桜


 元禄2年(1689)、初代原光が「新潟屋」を開業して三百有余年、「町と共に歩む」という信条のもと商いを堅実に継承発展させ、公共・水利・植林事業、窮民救済などにも力を尽くしてきました。
 商いの中では薬も取り扱っていました。医療が未熟であった江戸時代、薬は大変貴重でした。今回は、薬の宣伝の際に使用されていた版木も展示します。中には、薬の使用方法や効能などが記されている版木や、「金平糖」「味林酒」などユニークな薬に関する版木もあります。これらを通して、江戸時代の人々と薬の関係を紹介します。
 さらに、本間家が江戸時代から明治・大正にかけて実際に使用していた鍵の数々も展示します。趣深い鍵の造形を通して、江戸時代の職人の技もお楽しみ下さい。

 


「食の都庄内」と言われるほど、四季折々の山海の幸をお楽しみいただけます。
おいしい食をお楽しみいただき「ゆっくりのんびりの旅」をご提案いたします。


:ハタハタの湯あげ いくら ワラサ(寒ブリ) アマダイ ノドグロ
 もって菊 いも煮 きのこ料理 庄内柿 梨  etc...


:鱈 だだみ(鱈の白子)の天ぷら どんがら汁 ヤリイカ そい ヒラメ
 アンコウやカニの鍋料理 干し柿 ラフランス  etc...


 荷物にもならない、素敵なお土産をお持ち帰りください。


 

  

― 「酒田雛街道」開催20周年!! ―

2月20日(土)〜4月3日(日)

    
 旧家の皆様や各施設・商店街の皆様のあたたかいご協力のもと、「酒田のおひな様」という小さな路が「酒田雛街道」へ、やがて鶴岡と結ぶ「庄内雛街道」へ、さらに新潟の村上や秋田の仁賀保と結ぶ「日本海雛街道」へと発展して参りました。
 20周年を記念して、シンポジウムや記念誌の発行、すてきな景品が当たるスタンプラリーなど、盛りだくさんのイベントが行われます。また、お食事処・レストランではお雛様膳や雛コースなど庄内の山海の幸を、お菓子屋さんでは伝統のお雛菓子などをご笑味いただけます。
 どうぞお楽しみに!
古今雛
 
次回展のご案内

本間家のおひなさま

  

2月20日(土)〜4月初旬


    
 高さ2メートル、幅1.5間の雛壇に、古今雛・相生様(百歳雛)・おぜんじ様(火の神)などを、ケースには小さな筆と墨が入った硯箱や、小さな櫛・剃刀のお化粧道具といった実物そっくりな雛道具を飾ります。さらに記念の年である今年は、綺麗な刺繍のお雛様の着物や帯も特別公開します。

 別館「お店」では、手のひらサイズのお雛様や庄内押絵のお雛菓子など、この時期ならではの春らしいアイテムを取り揃えております。

 北前船の悠久の文化を感じながら、お雛見をお楽しみ下さい。酒田の町で春を感じ、心豊かな時をお過ごしいただけますよう、おもてなし致します。ゆったりのんびり、すてきな春を見つけて下さい。
古今雛
  

犬筥

六歌仙

硯箱・料紙箱・文机

でんでん太鼓